第32回日本顎関節学会 19.09.19
こんにちは、学園前いのうえ矯正歯科クリニック井上です。
7月末に、第32回日本顎関節学会総会
共催第6回アジア顎関節学会に参加してきました。
東京の学術総合センターが会場で
再来年の学会もこの会場で開催されるようです。
東京駅からも比較的近く、便利な場所でした。
今回の学会で私が最も楽しみにしていたのは
顎関節穿刺分野のオーソリティー
イスラエルのDorrit W Nitzan先生の講演でした。
大学病院勤務時代には、Nitzan先生の論文を
よく読み勉強させて頂いていました。
矯正分野に関係するところでは
「矯正歯科治療における下顎頭吸収を考える」
というセッションがありました。
非常に稀な疾患ですが、若い女性に発症する傾向があり
まだ根本的な原因は解明されていないのですが
女性ホルモンとの関連が疑われています。
当院では、該当する患者さんはいらっしゃらないのですが
注意深くレントゲン画像を読影するようにしています。
あと、顎関節学会として超高齢化社会に向かっていく中で
高齢者の習慣性顎関節脱臼の問題にも取り組んでいく必要があります。
顎がはずれると、口が閉じられなくなるので食事もままならず
また、嚥下がうまくできなくなるので、誤嚥性肺炎の原因にもなります。
地域の高齢者施設などと連携して
まずは顎関節脱臼についての啓発活動が必要な状況です。
学会専門医として、貢献できることを
いろいろ考えていかないといけませんね。